今日はここ爺が退職を迎える日となりました。
定年60歳を過ぎてからは、シルバーパートとして月に15日勤務をしていて
今月70歳を迎え無事にその勤務を終えることになりました。
父の仕事は路線バスの運転手。
朝早かったり夜遅かったり・・・雨の日だって大雪の日だってあった
けど、45年無事故無違反で務めた。もちろん無遅刻無欠勤
その父だから定年を迎えても、会社から声をかけてもらい今まで働かせてもらうことができたのだと思う。
けどこの10年
家族としては、父も年だし夜遅い勤務などは心配で、何度か仕事やめたらと言ったりしたけど
父は今日まで頑張り無事に退職を迎える事が出来ました
本当に父には頭がありません。
60歳の定年のときは、妹たちがこっそり名古屋から来てみんなで爺にばれないようにバスに乗り込み
終点まで顔を上げず乗って爺を驚かせたのだ。
甥っ子が自分の運転するバスに乗ってくれたこととっても嬉しかったみたいだった。
今回は妹たちが来れない。
姪っ子にもバス乗せてあげたかったな・・・こんな時、孫がいない事を悪く思う。
そんな父に、何か出来ることはないか・・・とこんなダメな長女でも考えました。
娘として父の運転する姿をおさめようと。
今まではカメラを持っているのに、ここあ以外で持ち歩いたことない。
チャンスは一回きり。こんな緊張してかまえたのは初めてかも(^^;
父はシャッター切る娘に気づいてない
思いもよらないところで娘を見て父は驚き照れくさそうに笑った
始発のバス停には、一人のお客さんが父の運転するバスの到着を待っていた。
私もそっと父のバスに乗りこんだ。
『すみません・・・えっと運転手は私の父なんです。
今日で最後の勤務になるもんで少しだけ父の姿を撮らせても下さい』
っと、お客さんに告げると
『なんて親孝行の娘さんなのいい日にバスに乗ったわ・・・』
とお客さんが涙を流してくれて・・
そしてお客さんと父はこれまでの事を懐かしむように話してました。
私と父だけならきっと照れてしまい、何にも話せずに間が持たなかったので本当に助かっちゃった。
昨日、父の会社へこっそりと行き
”父の勤務する写真を撮らせてもらいので路線を教えてもらいたい”とお願いすると
会社の方は快く教えてくれました。
『父が大変お世話になりました。長く働かせてもらいありがとうございました。』
と、言うと
『こちらの方がお父さんに大変お世話になったんですよ。ホントありがとうございました』
と言って貰い、娘は涙があふれそうでした。
そんなふうに言ってもらった父は幸せものですな・・・
幼い時から父からは、バスを降りるときには『ありがとうございました』って言うことを厳しく言われ育ったから、いまだバスに乗るときは自然に『ありがとうございました』と出る。
今日もバスを降りる時に
『ありがとうございました』
と、父には聞こえないよう小さく言って降りました。
えっと・・・
爺へ
爺がしっかりと家を守ってくれたお陰で
私たち家族は不自由なく過ごせてこれた。
これからは好きな釣りと野菜作って
いつまでも健康に気をつけてゆっくり過ごしてください。
ぼけるなよっこれ本音(笑)
これからは、健康を考えて
4足の孫っちのお散歩を朝晩させてあげますから(笑)
時間いっぱいあるモノどぉ~し仲良くして下さい。
今までホントにご苦労様でした。
この感謝の気持ち・・・
爺へちゃんと伝えられればいいのだが
何せあまのぢゃくの娘だからムリだわね(^^;